ただの学生が微表情分析のスペシャリストを目指す-志水勇之進-

人種、性別問わず0.25秒以下で起こる表情の微妙な変化や会話の最中に見られるしぐさ。それらは意識的にコントロールできないため、非常に重要なサインであるのに見落とされがち。そんなことに興味を持ち独学で非言語コミュニケーションを学ぶことを決めた、ただの学生のブログです。

表情は万国共通?世界共通の7つの表情とは?

突然ですが、みなさんは

 

表情は万国共通だと思いますか?

 

それとも、

文化によって異なると思いますか?

 

 

実は、アメリカの心理学者、ポール•エクマン氏や様々な研究者によって

いくつかの表情は文化的背景に関係せず、万国共通である

 

と、科学的に裏付けをされているのです。

 

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文化に関わらず、いくつかの表情は万国共通です。

表情の共通性の発見

 

100年以上前、進化論で有名なチャールズ•ダーウィンCharles Darwinは、

感情を表す表情は生物学的に決定されるため、それぞれの文化で学習されるものではない。

と主張しました。

 

これに多くの科学者たちが強く反発してきましたが、FACS開発者の1人である エクマン氏らの研究によっていくつかの表情の万国共通性が明らかにされたのです。

 

エクマン氏が行った実験は、

  1. アメリカ、日本、チリ、アルゼンチン、ブラジル の実験参加者たちに感情を表す表情の写真(恐怖、嫌悪、幸福、怒り、悲しみ、驚き) を見せる。
  2. 参加者たちは、見せられた写真の表情に一致する感情の言葉を選ぶという指示を受けます。

 

例):    怒りを表す表情の写真を見せられる

        ↓

6つの感情を表す言葉の中から、怒りを選ぶ

 

実験の結果、

 

言語や文化の違いに関係なく、

上記すべての国で、多くの参加者たちは写真の表情と 感情を表す言葉が一致

したのです。

 

従って、表情は万国共通である!

 

と言えると思われましたが、

 

不運にもそう簡単に結論を出すことはできませんでした。

 

メディアを通して学んでいた?

表情の文化的学習を否定できたと思われた研究者たちですが、 ここで問題が発覚します。

 

先ほどの実験の参加者たちは、ある種のマスメディアに触れて生きてきました。

 

彼らがテレビ、映画などを通して他の文化の表情を学習していた可能性がまだ残っているのです。

 

この問題を解決するただ1つの方法…

それは、マスメディアや、外界との接触がない、孤立した人々を調査すること。

 

もしも彼らが他の文化の人々と同じ表情を示し、それに一致する感情を選んだとしたら。

 

表情は万国共通である。

 

ということができます。

ニューギニアの部族の人々との調査

 

そこで、エクマン氏らは、パプアニューギニア南西部にて、マスメディアに触れず、また外界との接触がほとんどない人々を発見し、上記と同じ調査を始めたのです。

 

しかし、外界との接触がほとんどない彼らは、科学的実験への知識や参加の経験はもちろんなく、言語の問題もあったため、実験をスムーズに行うのが少し難しかったのです。

 

従って、エクマン氏らは、実験のやり方を少し変えることにします。

 

ニューギニアのある部族での実験の手法は以下の通りです。

 

  1. 参加者に三枚の写真を見せる。
  2. 「これはある人の母親が死んだ時に撮った写真である」といった物語が伝えられる。
  3. 参加者はその物語に適当な表情を表す写真を選ぶ。

 

また、部族の人たちは、

    4. 感情を喚起されるような物語を聞.  かされ、その感情を表す表情を自分の顔に作るように求められました。

 

結果はというと、

  • ニューギニアの部族の人々は、他の文化圏の人々と同様に感情に一致する表情を選んだ
  • ニューギニア人たちの表情分析の結果、他の文化圏の人々がしたように自分感情に一致する表情を表した。

 

これらのことから、

いくつかの感情を表す表情は、万国共通である

と言えることが証明されたのです。

 

また、興味深いことに、

ある表情がどんなときに表され、抑制されるかといった

表出のコントロールには、文化的な違いがありました。

 

この件に関しては、次の記事にて紹介させて頂こうと思っていますので、

お楽しみに。

参照した本の和訳版です。良かったら読んでみてください↓

 

ありがとうございました🐈

 

参照

Darwin Charles, Ekman Paul, Prodger Phillip (1998) The Expression of the Emotions in Man and Animals, 3rd edn, London: Harper Collins.

Ekman Paul, Wallace Friesen. (1987) Unmasking the face, 1st edition

 


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