ただの学生が微表情分析のスペシャリストを目指す

人種、性別問わず0.25秒以下で起こる表情の微妙な変化や会話の最中に見られるしぐさ。それらは意識的にコントロールできないため、非常に重要なサインであるのに見落とされがち。そんなことに興味を持ち独学で非言語コミュニケーションを学ぶことを決めた、ただの学生のブログです。

パチンコ店に人が押し寄せる理由とは?依存症のメカニズムと脳の変化

コロナ自粛が続くこの状況に関わらず
多くの人がパチンコ店に殺到していることが度々ニュースになっていますね。


そのような人たちを見て、


「危機意識が足りない」


「みんな我慢しているのに自分たちだけ娯楽を満喫するなんて自己中心的だ」

というのが一般的な意見だと思います。


しかし実際には、彼らが抱える問題は

さらに根深いことをご存知でしょうか?


今回は、パチンコに関わらず、
「依存症」の構造についてお話しさせて頂ければと思います。


依存症とは、


止めた方が良いとわかっているのにも関わらず、ある物事に強く依存し、
それなしではいられなくなる状態
のことを指します。


依存症には種類があり、
大きく3つに分けられます。

  1. 行動依存: ギャンブルや買い物のような特定の行動に依存すること。
  2. 物質依存: アルコールなど特定の物質に依存すること。
  3. 関係依存: 他人との関係、例えば家族や恋人との関係に依存すること。


依存症と脳の密接な関係

 

  • 報酬系の作用

実は、何かに強く依存しまうことや、
なかなかやめられない背景には
脳の働きや神経伝達物質である
ドーパミン」の存在があります。


脳には「報酬系/快感回路」と呼ばれる
人間の本能に基づいた快楽を担う
部分や、神経回路が存在します。



依存性が強いといわれている特定の物質などにはこの神経を強制的に刺激し、ドーパミンを分泌させる働きがあります。

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赤:腹側被蓋野.青:側坐核。 報酬系は、中脳の腹側被蓋野から側坐核につながる神経回路が中心になっています。またその神経回路は前頭前皮質、背側線条体、偏桃体にも伸びていると言われています。 (図)赤い丸の腹側被蓋野から、(図)青い斜線の側坐核へ快楽・幸福感が伝わる仕組みになっています。



このドーパミンの分泌によって、
人は快楽や幸福感を得るのです。


またギャンブルでは、
当たるか負けるかのスリリングな、
ドキドキする状況にてリスクを背負うことで、ドーパミンが分泌されるようです。

一度ギャンブルで大きく当たること(勝つこと)を経験した人ほど、依存が強くなるという話を聞いたことがあります。


なぜなら、一度大きく当たることで、
ドーパミンが大量に分泌され、
今までに得たことのない快感や幸福感を味わってしまったため。

またその快感を味わいたい…

そうなるともう戻ることが難しくなります。


また、この依存のカラクリには、
もう一つ大きな穴が存在します。

 

  • 代償性感受性低下」の作用

薬物や物資、ギャンブルなどによって
強制的な報酬系物質(ドーパミンなど)
の分泌を繰り返すと人の脳はどうなると思いますか?

 

答えは簡単、
報酬系の神経の働きが鈍るのです。


つまり、強制的な報酬系への刺激を繰り返したがために、

普段のドーパミン分泌量が少なくなります。


このことを
代償性感受性低下」と呼びます。


そうなると依存が強い人は
どうなるのでしょうか?


薬物や物質を摂取していない時、
またギャンブルをしていない時には


ドーパミンが出にくくなります。


そのため、普段の生活に快楽や幸福感を見出すことが難しくなるのです。


そうなると、快楽を得るためにやることはただ一つ。


さらにその特定のものに依存し、のめりこむしかないのです。


しかし、さらに悪いことに、
物質の使用量や、ギャンブルの頻度が多くなるとともに、
一回で得られる快楽や幸福感の効果が弱く、短くなります。


この作用は、「耐性」と呼ばれ、
多くの依存症に共通することで知られています。


こうなると
もう悪循環でしかありません。


日々の生活に物足りなくなり、
特定の物への依存が益々強くなることに。


これらが、依存のメカニズムであり、
脳と依存の密接な関係です。


では、現在起きている、コロナウイルス蔓延時にも関わらず

人々がパチンコ店に殺到するという現象はどう説明できるのでしょうか?

 


自粛や「ステイホーム」という概念から、家で過ごすことがほとんどですよね。
そのような制限された生活が暫く続くと、
日々の生活において幸福感を得る事が誰でも難しくなります。


元々ギャンブルなどでその幸福感を
得ていた人たちは尚更です。


なぜなら他の人よりも通常時の
ドーパミン分泌量が少なくなってしまっているから。


従って、
-何をするにも楽しくない。
-退屈である。


と感じ、今の状況にも関わらず、
彼らはパチンコ店に行くしかないのです。


彼らの意志が弱いとか、彼らが他の人よりも自己中心的だという考えもあります。
もちろん、依存性が強い人の中には
そのような性質を持つ方もいるでしょう。


しかし、そのような考えだけでは解決できないほど、

依存症とは根深いものであるということを今回皆様にお伝えしたく、
記事を執筆させて頂きました。

 

しかし、依存症を治療することは可能です。

 

実際に私も、禁煙に成功しています。

 

依存からの脱出法や、治療については

また別の記事にてお話しさせて頂ければと思います。

依存症のメカニズムを脳科学的観点・心理学的観点からわかりやすく説明されている本です。興がありましたら是非読んでみてください↓


ありがとうございました🐈


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